MINI(F系)のバッテリーは何年が限界?パルス充電で復活はするのか?

メルテックMP-220充電器

◇この記事ではプロモーションを含みますが、メーカーから商品を受け取ってPRを依頼されていません。

前回はMINIクラブマンのバッテリーが上がってしまったのでジャンプスターターを使ってエンジンを掛ける手順を紹介しました。

そして今回は、一度上がったバッテリーでもパルス充電をすれば復活するのかを検証します。

実際にパルス充電器を購入して一度上がったMINIのバッテリーをパルス充電してみました。

この記事で分かること
  • バッテリーはパルス充電で復活する?
  • バッテリーの寿命が2~3年って本当か

車検などでF系MINIのバッテリー交換を勧められて、交換するかどうか迷っている人はぜひ参考にしてください。

バッテリーの復活に賭けてパルス充電器を購入

アイドリングストップ付のクルマのバッテリーは大容量なので、それこそ交換となると平気で5万円以上は請求されるので大変です。

もちろんバッテリーには経年劣化による寿命はありますが、最近はバッテリーの中に蓄積されたサルフェーションを除去することでかなり延命できるというのが定説になっています。

その方法の1つがパルス充電なんですが、パルス充電器は1万円以内で購入できるので上手くいけばバッテリーを交換しなくて済むかもしれないという魂胆(こんたん)です。

パルス充電器MP-220

で、今回パルス充電をするために買ったのはメルテック(大自工業株式会社)の「 MP-220」。

パルス充電器で検索するといろいろと出てきて、中には2万円以上するものもありますが、圧倒的にコスパが優れていると思ったのがメルテックの充電器でした。

ちなみに、相変わらずAmazonではこの手の電化製品は怪しいモノが多いので、探すならやっぱり『Yahoo!ショッピング』か『楽天』がいいでしょう。

「メルテック MP-220」の購入の決め手になったのは、日本の会社(製造は中国)であること、悪く書かれている口コミがとくにないこと、そしてなんと言っても値段が手頃なところです。

メルテックの充電器は原付用の「MP-200」から24Vの大型車まで対応できる「MP-230」まで5種類くらいありますが、今回購入したのはアイドリングストップ車対応の「MP-220」。

メルテックMP-220の中身

アイドリングストップ車でなければ「MP-210」でも大丈夫ですが、それほど値段が変わらないので購入するならアイドリングストップ車対応の「MP-220」がオススメです。

今回はYahoo!ショッピングで9,000円くらいでした。

バッテリーの天敵「サルフェーション」とは?

パルス充電の様子を紹介する前に、まずはサルフェーションとパルス充電について簡単に説明しておきましょう。

現在、自動車用のバッテリーは(ハイブリッド車に使われる駆動用を除き)基本的に鉛バッテリーが使われています。

この鉛バッテリーはサルフェーションが発生してしまうと通常よりも性能が低下するスピードが早くなるという説がここ何年かで定着しました。

サルフェーションとは、バッテリーの中の希硫酸が電気を通しづらい硫酸鉛となって固まり蓄積してしまう現象、またはその物質のこと。

老廃物イメージ
人間でいう老廃物を除去

まぁ人間でいう老廃物のようなものですが、これを定期的に除去できればアンチエイジングできる、つまりバッテリーの寿命が延びるというのが最近の常識です。

そしてこのサルフェーションを除去する方法の1つがパルス充電というわけですね。

パルス充電とは一定の間隔で電気ショックを与えながら充電する方法で、通常のトリクル充電と併用することでバッテリーが延命すると言われています。

そしてメルテック「MP-220」は、どちらの充電方法も自動でこなしてしまうという優れものです。

実際に一度上がったバッテリーをパルス充電してみました

少し前置きが長くなりましたが、ここからはパルス充電を実際にしたときの様子と、肝心のバッテリーが復活したかの検証です。

今回の作業で1番重要なのはまず家庭用(100V)の電源を確保すること。集合住宅だと難しいこともありますが実家なり友人宅なりで電源と充電する場所を確保します。

それと、電源コードは1.7mしかないので、必然的に延長コードが必要になるでしょう。

5時間ほど充電時間がかかるので、その場所と延長コードさえ用意できれば準備OK。

パッケージの説明
箱の説明を見れば簡単

MP-220にはAUTOモードがあるのでパッケージの説明だけでも分かるくらい使い方は簡単です(冊子の説明書もあります)。

バッテリーの種類やバッテリーの状態によって手動モード的に細かく調整できる「バッテリー選択」や「電流選択」のボタンもあります。

これらで設定すればより効率良く充電できるようですが、とりあえず今回は「パルス充電+AUTOモード」で試しました。

充電作業の段取りはジャンプスターターと同様です。

まずは赤いケーブルを先にプラス端子(赤)に接続して、次に黒いケーブルをマイナス端子に接続します。

メルテックMP-220とケーブルをつないだ状態
赤を先に接続、外すときは黒から

ケーブルが接続できたらあとは本体を家庭のコンセント(延長コードの先)に差し込むだけ。

メルテックMP-220の電圧チェック

コンセントに差すと、まずは簡易的に現在のバッテリーの状態を診断します。我が家のMINIは電圧が11.7Vとかなり低い数字でした。

ここから右の4つのボタンの中から「パルス」という左下のボタンを押して「START」ボタンを押すとパルス充電が始まります。

メルテックMP-220のパルス充電の状態
スパナのマークが点滅します

パルス充電が始まるとパルスの表示とともにスパナのマークが点滅します。

この表示のままパルス充電が1時間くらい続きます。この状態のときはとくに何も音はしません。

1時間くらい経つと「AUTO」モードに自動で切り替わって、そこからは通常の充電が始まります。

MINIとメルテックMP-220を繋いだ状態

通常の充電が始まるとファンが回って「フォーン」という音が出ます(それほど大きい音ではありません)。

説明書では4時間半で充電が完了するということなので、「パルス充電1時間」+「通常充電5時間」の計6時間後くらいに状態を確認したら80%という表示になっていました。

メルテックMP-220で充電が完了

あとで知ったのですが14.4Vという数値はバッテリー自体の電圧ではなく、14.4Vの電流を流していますという意味みたいです。

なので、今回は80%まで充電はできたものの、電圧がどこまで回復したかのかを正確にチェックできていません(12.1Vくらいだったかも)。

最後にSTOPボタンを押してからコンセントを抜いて、ケーブルも外したら作業は終了です。

で、肝心のバッテリーが復活したかどうかですが、

この後エンジンスタートのボタンを押したら・・・、掛かりませんでした。

つまり、時間を掛けてパルス充電からトリクル充電までしましたが、結局バッテリーは復活しなかったということです。

ただし、電圧が弱くなってきた時点で(完全に上がる前に)パルス充電をするのは確実に効果があるでしょうね。

MINIのバッテリーは何年が限界?交換の目安は?

1回バッテリーが上がってからは一度も自力でエンジンは掛からないし、運転中に警告灯が付くようになっていて。

しかもその症状は今回の充電でも変わりはなかったので、いよいよバッテリーは寿命だと観念することに。

その後、近くのカー用品店に行ってバッテリーの交換をしました・・。

イエローハットでのバッテリー交換に金額
バッテリー62,800円+工賃1,100円=63,900円

そのお店で作業を担当してくれた人がたまたまF系のMINIのオーナーで。その方曰くMINIのバッテリーはある日突然ガクンとくるケースが少なくないのだとか。

これはアイドリングストップ付のクルマ(のバッテリー)全体に言えることらしいです。

ただ、今回のバッテリーは、担当の方に「寿命ですね、結構ヤバい状態でした」と言われました笑

ということで、結果的にはパルス充電器を買ったぶん、お金と時間が無駄になったとも言えますが、まぁ今後の「安心」のための投資だと思うようにしました。

実際、バッテリーの電圧チェック用も兼ねて1台は充電器を持っておいたほうがいいのは確かです。

ちなみに、我が家のクラブマンは2度目の車検から1年経つのでバッテリーは6年以上使っていることになりますが…

考えてみればこの時点で結構長持ちしていますよね。

というより、そもそも6年もバッテリーが持ったことに感謝するべきかも。そりゃさすがに復活はしないか。汗

逆に、バッテリーの寿命は2~3年といった話をよく聞きますが、あれはほぼ全てバッテリーを売るための営業トークだと思ったほうがいいでしょう。

もちろん乗り方によってもバッテリーの寿命は変わるので(短い距離の頻度が多いと寿命が短い)一概には言えませんが、やっぱり2~3年で交換を勧めてくるようなお店は信用しない方がいいかもしれません。

でも「あー、バッテリーが弱ってますね~、エンジンが掛からなくなる前に交換したほうがいいですよ~」なんて言われると不安になりますよね?

だから、そんなときのためにもパルス充電器は1台持っておくといいと思います。

電圧チェックや充電を自分でしていれば営業トークにダマされなくて済みますし、なんと言っても愛車のバッテリーの状態を把握できるのは安心です。

メルテックMP-220充電器

パルス充電で必ずバッテリーの寿命が長くなると断言はできませんが、少なくとも最近はサルフェーションの除去で長持ちするというのは定説にはなっています。

まとめ

それでは最後にQ&A形式で今回のお題のまとめをしておきます。

バッテリーはパルス充電で復活する?
寿命を迎えたようなバッテリーが復活することはありませんが、バッテリーを良い状態に保つためにパルス充電は有効です。
バッテリーの寿命が2~3年って本当?
使用状況にもよりますが、2~3年でバッテリーがダメになることはないはずです。電圧のチェックや充電が自分でできるとベストですね。
MINIクラブマンのバッテリー交換はいくら?
F54クラブマン「クーパーS」の標準バッテリーは「ボッシュ BLA-80-L4」でイエローハットさんでは工賃込みで63,900円でした。
飛び込みでお願いしてもこのくらいの金額で収まるはずなので1つの目安にしてください。

今回は結局バッテリーを交換することになりました。

まぁ6年も持ったら御の字なんですが、そろそろヤバいと自覚して前もって情報を集めていればもう少しコストは抑えられたと思います…。

ちなみに、バッテリー自体はネットだと3万円くらいですね。あとは持ち込みで交換をしてくれるお店を探せばかなり節約できるはずです。

MINIのバッテリー交換を勧められて、どうするか迷ってる人はぜひ今回の記事を参考にしてください。